空間を演出する間接照明
照明計画によって空間の印象は大きく変わってきます。 今回は空間を効果的に演出することのできる間接照明についてご紹介していきます。
間接照明とは
間接照明とは照明器具から発せられる光が天井や壁を照らし、 その反射光をあかりとして利用した照明のことです。 作業するところを直接照らすのではなく壁などの他の面を照らした反射で 部屋の明るさを確保する照明を指します。
間接照明を使うメリットとしては、
- 直接光源が見えないので優しい光を演出できる
- ダウンライトのように天井に穴があかないので天井面がすっきりする
- 視線を集めたい場所を自然に強調できる
- あかりのグラデーションが生まれ奥行き感が出る
といったことがあげられます。 間接照明を効果的に取り入れることで、より洗練された空間を演出することができます。
間接照明の取り入れ方
ここからは実際に間接照明を取り入れる方法をご紹介します。
①天井を照らす
天井の高さを一部変えて器具を収めるスペースをつくることで天井面を照らすことができます。 天井を照らすことで天井を高く見せる効果があります。
器具設置の際のポイントとしては幕板の高さと開口寸法です。 基本的には、
- 幕板高さ=器具の髙さ
- 開口寸法=150㎜以上
となります。 例えば天井高2400の空間で建具の高さが2100の場合は、建具高さまで天井を下げ、 開口を200㎜ほど確保することできれいなグラデーションをつくることができます。
②壁を照らす
器具を天井に取り付け器具を隠すために壁を少し設けることで壁を照らすことができます。 壁を照らすと空間に奥行きが生まれ部屋を広く見せることができます。
器具設置の際には器具が見えないように十分に天井を上げ下げすることが重要です。 天井の上げ下げがあまりできない場合は、上図のように幕板を設置する方法もあります。 その際には折り上げ天井の高さを150㎜は確保し、幕板を器具の中心まで施工すると、 施工箇所の真下に入らない限り光源が見えず、かつしっかり明るさを確保することができます。 また天井の上げ下げが難しい場合は、器具の前に幕板を取り付けるだけでも施工できます。
③床を照らす
床の一部をあげて器具を取り付けたり玄関のクロークボックスの下部やTVボードの下部などに、 器具を隠す幕板を取り付けることで床を照らすことができます。 光の重心が低く落ち着いた雰囲気を演出でき、幻想的で浮遊感のある光を演出することができます。
器具設置の際にはどの範囲までを照らしたいかを決め、 幕板の高さと器具の取付位置を検討する必要があります。 その際位置や高さなど断面で考えていくことが大切です。
照明計画のコーディネートサービス
今回は建築と一体化して光のグラデーションをつくり空間を演出する方法をご紹介しました。 今回ご紹介した間接照明を取り入れるには図面の段階で計画が必要になってきます。 配線の計画も含めプランニングを行っているので、 ぜひDEJIMASTOCKのインテリアコーディネーターにご相談ください。 空間をより素敵に魅せてくれる間接照明をぜひとりいれてみませんか。